櫻井くん。
1人が好き…なのかな。
しばらくすると担任が入ってきて、明日の連絡などを適当に済ませて去っていった。
「…い。おーい!」
「っごめんボーッとしてた!なに?」
「だから、お前今日なんか用事あんだろ?せっかくサボらせてやるんだから早く帰れよ。」
小学校のときから変わらない優しい笑顔を見せる拓也に、胸がチクッと痛んだ。
嘘ついちゃったんだ…。
櫻井くんに言えば、掃除が終わってからで良いって言ってくれたと思う。
だけど言えなかった。