櫻井くん。




「…―っ!!」



目を開くと、そこはいつも通りの風景が広がっていた。


特になんのこだわりもない自分の部屋。


瞼をゴシゴシこすって息を整え、布団を目の下までかぶり直した。



「まただ……。」



中学の頃から、何度も何度もこの夢を見る。



あの声は誰の声なんだろう。


どうして、何度も同じ夢を見るんだろう…。





< 54 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop