恋愛年齢。
「蘭子ちゃん?」
「私…解ったの…あなたは…。」
考えてみたら…住んでる場所もきっと同じ。
そして私は…英二君の名字すら、知らなかった。
本当の…あなたは…。
「中村…部長…?」
タイムカードの名前を見て、そんなはずない…なんて思ってたけど。
部長の名前は…英二、中村英二だったんだ。
その名前を口にしたら…英二君はビクッと顔を強ばらせた。
「…気付いた…のか。」
溜め息混じりに呟いたけど、どこかホッとしたような…複雑な顔をした。
「やっぱり…中村部長…。藤崎さんが休みで…タイムカードの整理をして…それで…部長の名前を…知りました…。」