恋愛年齢。
“鈴木さん”
その呼び方に…私の胸は、とてつもなくズキズキ痛んだ。
もう…蘭子ちゃんって…呼んではくれないの…?
悲しく微笑んで、背を向けて…去っていく英二君を…私は追うことができなかった。
私は無意識で敬語を使ってしまって…英二君ではなく、中村部長と接していた。
彼が言うように…確かに…今までと…変わってしまったのだから。
でも…どうして…私はこんなに悲しいの…?
あなたも…どうしてそんな悲しそうな顔をするの…?
ただただ…胸が痛くて。
涙がはらはらと頬を伝った。