恋愛年齢。
心配するお母さん。
そして、チラッと見えた、私の分の夕飯。
大好きな…オムライス。
すごい誘惑だけど、この誘惑に勝たなきゃ、痩せれっこない。
「大丈夫!ちゃんと明日の朝に食べるから!…ウォーキング行ってくるね!」
空腹よりも、痩せたい気持ちの方が勝っていた。
私は空腹に耐え、ジャージに着替えると家を出た。
絶対、痩せてやる…!
痩せて、英二君をビックリさせたい。
そして…私を見て欲しい。
「今日は早いんだね?」
聞き覚えのある、少し中性的で透き通るような王子様ボイスが後ろから聞こえる。