冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
メイが側まで来たのが分かった。
バン。
ドアを開けた。
つい無意識に、いつものように上着を脱ぎ捨てた。
ばさっとそのまま床に落として。
それからぶらさげたままのネクタイを引っ張って落とす。
シャツのボタンを3つまで外したところで、このまま自分がここで服を脱ぐつもりだったことに気づいた。
クセとは怖いものだ。
慌てて手を止めて、後ろから入ってきたメイを振り返る。
すると、彼女は落ちている上着を拾っているところだった。
だっと踵を返して、カイトは彼女の目前に迫った。
「え?」
いきなりの突進に、面食らったメイの手から、バッと上着を奪い取る。
まだ、全然彼女は分かっていなかった。
こういう場合は、放っておけばいいのである。
そんなことが出来る性格じゃないのを、カイトは分かりかけてはいたけれども、つい自分勝手な希望を通したくなるのだ。
カイトは、ネクタイも拾った。
そのまま、ベッドの上に投げつけるように飛ばした。
いきなり、持っていた上着がなくなったメイは、まだその変化についていけないようで、びっくりしたまま手を見ている。
しかし、カイトの方は別の意味でビックリしていた。
驚きの余り、固まってしまう。
見てはいけないものを見てしまったのだ。
ベッドが。
いや、そのベッドはカイトのもので、朝と同じ形だった。
だがしかし。
枕が二つになっていたのである。
そして、毛布も余計に増えていた。もう1人分。
さぁーっっ。
カイトの血が一気に足元まで落ちる。
ここで、ようやく思い出したのだ。
ハルコに、着る物を買ってこいと言ったところまではいい。
けれども、一つ言い忘れていた。
客間の準備をしろということを、だ。
まさか、まさか、まさかーっっっ!!!!
冷や汗がダラダラ流れて来る。
ハルコは、もしかして2人の関係を、物凄く勘違いしているのではないだろうか。
メイが側まで来たのが分かった。
バン。
ドアを開けた。
つい無意識に、いつものように上着を脱ぎ捨てた。
ばさっとそのまま床に落として。
それからぶらさげたままのネクタイを引っ張って落とす。
シャツのボタンを3つまで外したところで、このまま自分がここで服を脱ぐつもりだったことに気づいた。
クセとは怖いものだ。
慌てて手を止めて、後ろから入ってきたメイを振り返る。
すると、彼女は落ちている上着を拾っているところだった。
だっと踵を返して、カイトは彼女の目前に迫った。
「え?」
いきなりの突進に、面食らったメイの手から、バッと上着を奪い取る。
まだ、全然彼女は分かっていなかった。
こういう場合は、放っておけばいいのである。
そんなことが出来る性格じゃないのを、カイトは分かりかけてはいたけれども、つい自分勝手な希望を通したくなるのだ。
カイトは、ネクタイも拾った。
そのまま、ベッドの上に投げつけるように飛ばした。
いきなり、持っていた上着がなくなったメイは、まだその変化についていけないようで、びっくりしたまま手を見ている。
しかし、カイトの方は別の意味でビックリしていた。
驚きの余り、固まってしまう。
見てはいけないものを見てしまったのだ。
ベッドが。
いや、そのベッドはカイトのもので、朝と同じ形だった。
だがしかし。
枕が二つになっていたのである。
そして、毛布も余計に増えていた。もう1人分。
さぁーっっ。
カイトの血が一気に足元まで落ちる。
ここで、ようやく思い出したのだ。
ハルコに、着る物を買ってこいと言ったところまではいい。
けれども、一つ言い忘れていた。
客間の準備をしろということを、だ。
まさか、まさか、まさかーっっっ!!!!
冷や汗がダラダラ流れて来る。
ハルコは、もしかして2人の関係を、物凄く勘違いしているのではないだろうか。