冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
その上、タオルで濡れた髪を押さえながらという――心拍数が上がる。
バッと、カイトは立ち上がった。
そのまま大股でメイの横をすりぬけると、無言で閉ざされたばかりの脱衣所の扉を開き、そうしてまた閉じた。
見ちゃいられなかったのだ。
この壁に守ってもらわなければ、何かが弾けて飛びそうだったのである。
ハルコの…大バカ野郎。
そして罵倒するのは、客間を用意しなかったこの家の家政婦である。
誤解したまま、ハルコは。
…!!!
やべぇ、とカイトの頭の中に黄色い信号が点滅した。
忘れていたのだ。
ハルコは、亭主持ちで。
その亭主は――
ぜってー…今日のこと話してやがる。
めちゃくちゃイヤな予感にさいなまれながら、カイトは冷や汗をダラダラと流した。
しかし、それは先の話だ。
いまの大きすぎる課題は、どうやって無事に今夜を乗り切るか、だった。
その上、タオルで濡れた髪を押さえながらという――心拍数が上がる。
バッと、カイトは立ち上がった。
そのまま大股でメイの横をすりぬけると、無言で閉ざされたばかりの脱衣所の扉を開き、そうしてまた閉じた。
見ちゃいられなかったのだ。
この壁に守ってもらわなければ、何かが弾けて飛びそうだったのである。
ハルコの…大バカ野郎。
そして罵倒するのは、客間を用意しなかったこの家の家政婦である。
誤解したまま、ハルコは。
…!!!
やべぇ、とカイトの頭の中に黄色い信号が点滅した。
忘れていたのだ。
ハルコは、亭主持ちで。
その亭主は――
ぜってー…今日のこと話してやがる。
めちゃくちゃイヤな予感にさいなまれながら、カイトは冷や汗をダラダラと流した。
しかし、それは先の話だ。
いまの大きすぎる課題は、どうやって無事に今夜を乗り切るか、だった。