冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□43
ガチャガチャガチャ!
壊れんばかりの強さと勢いで、キーボードを叩く。
本日すでに3箱目になったタバコをくわえながら。
彼の周囲には、白いモヤがかかっていた。
開発室はオタクの巣だ。
連中は、暑いだの寒いだのにいちいちうるさく、ここの中は万年常春のマリネラばりの温度である。
カイトには、やや暑いくらいで。
上着はそこらに捨てて、腕まくりをしたシャツ一枚姿だった。
側の灰皿からは吸い殻が溢れ、足元には灰が落ちまくりだ。
しかし、そんなこと気にしてもいなかった。
気になるのは、外野のざわめきである。
どうにも、カイトがこの格好をしているのが不思議でしょうがないようだ。
それを本人に言うのは怖いらしく、みな遠巻きだった。
12月1日になったばかりの開発室は、デマだらけの噂と好奇の目で満ちあふれている。
るせぇ!
カイトも過剰反応しすぎだった。
この格好に引っかかるところがなければ、もっとさらっと流せただろうに。
結局、自分が一番気になっているものだから、余計に周囲の連中の目を意識してしまうのだ。
ENTER、ENTER、ENTER!
プログラミング画面に改行を入れるために、カイトはマッハの勢いでENTERキーを3度叩いた。
プログラムというものは、作成した人間のクセがはっきりと出てしまう。
これがまた、統一性のない連中がクセだらけで作っているために、他の人間が見たら難解な場合が多い。
一応ゲームソフトの会社なので、作成時のガイドラインというのが存在はしているのだが、社長自らいつも破りまくりだった。
サブルーチンを一つ完成させて保存した後、カイトは新しいタバコに火をつけた。
何本吸っても、全然すがすがしい気持ちになんかなれずに、全身がタバコ臭くなっていくだけだ。
ただ、タバコの本数と時間だけが増えていった。
ガチャガチャガチャ!
壊れんばかりの強さと勢いで、キーボードを叩く。
本日すでに3箱目になったタバコをくわえながら。
彼の周囲には、白いモヤがかかっていた。
開発室はオタクの巣だ。
連中は、暑いだの寒いだのにいちいちうるさく、ここの中は万年常春のマリネラばりの温度である。
カイトには、やや暑いくらいで。
上着はそこらに捨てて、腕まくりをしたシャツ一枚姿だった。
側の灰皿からは吸い殻が溢れ、足元には灰が落ちまくりだ。
しかし、そんなこと気にしてもいなかった。
気になるのは、外野のざわめきである。
どうにも、カイトがこの格好をしているのが不思議でしょうがないようだ。
それを本人に言うのは怖いらしく、みな遠巻きだった。
12月1日になったばかりの開発室は、デマだらけの噂と好奇の目で満ちあふれている。
るせぇ!
カイトも過剰反応しすぎだった。
この格好に引っかかるところがなければ、もっとさらっと流せただろうに。
結局、自分が一番気になっているものだから、余計に周囲の連中の目を意識してしまうのだ。
ENTER、ENTER、ENTER!
プログラミング画面に改行を入れるために、カイトはマッハの勢いでENTERキーを3度叩いた。
プログラムというものは、作成した人間のクセがはっきりと出てしまう。
これがまた、統一性のない連中がクセだらけで作っているために、他の人間が見たら難解な場合が多い。
一応ゲームソフトの会社なので、作成時のガイドラインというのが存在はしているのだが、社長自らいつも破りまくりだった。
サブルーチンを一つ完成させて保存した後、カイトは新しいタバコに火をつけた。
何本吸っても、全然すがすがしい気持ちになんかなれずに、全身がタバコ臭くなっていくだけだ。
ただ、タバコの本数と時間だけが増えていった。