冬うらら~猫と起爆スイッチ~
◎
「おはよう、メイ…今日はとってもご機嫌ね」
さりげなく行動に目をやりながら、ハルコは心の内に触るような言葉を生んだ。
「あ…そう…ですか?」
さっとメイの頬に、赤いものが走ったのを見逃すハズもなかった。
照れてしまったかのように、彼女は慌てて皿を重ねるのだ。
これは…。
これは、絶対にカイトとの間に何かがあったのだ。
ハルコには、そう見えてしょうがなかった。
昨日までのメイは、もっとおどおどしていた。
しかし、今は見違えるようだ。
まだ、少しおっかなびっくりなところはあるけれども、古い皮を脱ぎ捨てたかのように綺麗になっている。
女が綺麗になる理由。
それを考えると、ハルコはうきうきしてしまった。
こんな気持ちは、いまはそんなにたくさん転がっている訳ではない。
ソウマと結婚する前は、よく彼にイライラしていた。
けれども、同じくらいかそれ以上、胸をドキドキさせていた。
彼は不意にいなくなってしまったり、半年で帰ってくるという約束を破って一年以上外国を放浪したり―― 結婚前に、いろんなことをしてくれた。
「おはよう、メイ…今日はとってもご機嫌ね」
さりげなく行動に目をやりながら、ハルコは心の内に触るような言葉を生んだ。
「あ…そう…ですか?」
さっとメイの頬に、赤いものが走ったのを見逃すハズもなかった。
照れてしまったかのように、彼女は慌てて皿を重ねるのだ。
これは…。
これは、絶対にカイトとの間に何かがあったのだ。
ハルコには、そう見えてしょうがなかった。
昨日までのメイは、もっとおどおどしていた。
しかし、今は見違えるようだ。
まだ、少しおっかなびっくりなところはあるけれども、古い皮を脱ぎ捨てたかのように綺麗になっている。
女が綺麗になる理由。
それを考えると、ハルコはうきうきしてしまった。
こんな気持ちは、いまはそんなにたくさん転がっている訳ではない。
ソウマと結婚する前は、よく彼にイライラしていた。
けれども、同じくらいかそれ以上、胸をドキドキさせていた。
彼は不意にいなくなってしまったり、半年で帰ってくるという約束を破って一年以上外国を放浪したり―― 結婚前に、いろんなことをしてくれた。