冬うらら~猫と起爆スイッチ~
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もしも、会社に害をなすというのなら、カイトにすらリテイクのハンコを押しそうな目だ。
バンッッッッッ!
カイトは、物凄い勢いで書類をひったくると、自分の机の上に叩きつけた。
頭に来たのである。
いろんなコトに、だ。
イチイチつっかかってくるシュウにもだし、この男にそこまで言わせてしまうような自分にもだった。
いま、一瞬シュウの目の中に、彼の欲しくないレッテルがちらりと見えたのである。
それだけは、思わせるワケにはいかなかった。
「後で指示を出す!」
叩きつけた書類に目もやらずに、シュウを睨み上げた。
とっとと出て行け、ということである。
しかし。
「申し訳ありませんが…書類について補足事項がありますので、5枚目を見ていただけますか」
シュウは、眼鏡を指で直した。
相手は、目の前の社長の怒りっぷりよりも、自分の職務を遂行することの方を優先事項にしてしまったのである。
もしも、会社に害をなすというのなら、カイトにすらリテイクのハンコを押しそうな目だ。
バンッッッッッ!
カイトは、物凄い勢いで書類をひったくると、自分の机の上に叩きつけた。
頭に来たのである。
いろんなコトに、だ。
イチイチつっかかってくるシュウにもだし、この男にそこまで言わせてしまうような自分にもだった。
いま、一瞬シュウの目の中に、彼の欲しくないレッテルがちらりと見えたのである。
それだけは、思わせるワケにはいかなかった。
「後で指示を出す!」
叩きつけた書類に目もやらずに、シュウを睨み上げた。
とっとと出て行け、ということである。
しかし。
「申し訳ありませんが…書類について補足事項がありますので、5枚目を見ていただけますか」
シュウは、眼鏡を指で直した。
相手は、目の前の社長の怒りっぷりよりも、自分の職務を遂行することの方を優先事項にしてしまったのである。