冬うらら~猫と起爆スイッチ~
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ハウスキープなんか彼に出来るはずもなく、それを通いの家政婦にやらせているのだ。
けれど。
実際に広い家を、どかんと手に入れてみれば。
中に入れるものが、あまりに少ないことに気付いたのだ。
1人ではどうにも持て余すくらいに広く、自分がパソコン関係以外に、ロクなものを持っていなかったことに気付くのである。
結局、自分の部屋に持ち込んだパソコンは、ノートパソコンだけ。
おかげで家は、ほとんど寝起きするだけの場所になった。
他の込み入ったコンピュータは、会社にあった方が便利だったのだ。
それでは、あまりのこの部屋もガランとしているので、無駄なくらいに大きなベッドを買った。ソファも。
どんなに彼が大の字で寝ようが、寝相が悪かろうが転がり落ちることのないベッドに慣れるまで、実に1週間かかった。
それでも部屋が余り過ぎていたので、便利だったという意味もあったが、彼の相棒を住まわすことにした。
1階に、相棒の部屋はある。
まだ仕事をしているか、もう寝たかは分からない。
けれども、彼は全然静かな男で、そして無駄が嫌いな男だった。
結局、住まわせていようがいまいが、余り違いがない状態なのである。
そうして。
この洋館は、本当に寝るだけの場所になった。
それ以外に、カイトには使い道がなかったのである。
その家に――女を連れ込んだのは、これが初めてだった。
ハウスキープなんか彼に出来るはずもなく、それを通いの家政婦にやらせているのだ。
けれど。
実際に広い家を、どかんと手に入れてみれば。
中に入れるものが、あまりに少ないことに気付いたのだ。
1人ではどうにも持て余すくらいに広く、自分がパソコン関係以外に、ロクなものを持っていなかったことに気付くのである。
結局、自分の部屋に持ち込んだパソコンは、ノートパソコンだけ。
おかげで家は、ほとんど寝起きするだけの場所になった。
他の込み入ったコンピュータは、会社にあった方が便利だったのだ。
それでは、あまりのこの部屋もガランとしているので、無駄なくらいに大きなベッドを買った。ソファも。
どんなに彼が大の字で寝ようが、寝相が悪かろうが転がり落ちることのないベッドに慣れるまで、実に1週間かかった。
それでも部屋が余り過ぎていたので、便利だったという意味もあったが、彼の相棒を住まわすことにした。
1階に、相棒の部屋はある。
まだ仕事をしているか、もう寝たかは分からない。
けれども、彼は全然静かな男で、そして無駄が嫌いな男だった。
結局、住まわせていようがいまいが、余り違いがない状態なのである。
そうして。
この洋館は、本当に寝るだけの場所になった。
それ以外に、カイトには使い道がなかったのである。
その家に――女を連れ込んだのは、これが初めてだった。