冬うらら~猫と起爆スイッチ~
●
「最初に食べた時…いえ、やっぱり作り直します!」
ばっと立ち上がって、彼からオタマを奪おうとしたが、奪い返すことは出来なかった。
それどころか返り討ちだ
手を伸ばそうとしたところを、思い切り怒鳴られたのである。
「オレは食いたいもんしか食わねぇ。マズイなら、おかわりなんかするか!」
そのソニックに、彼女はビクッと目を閉じた。
「でも…」
怒鳴られた後、ようやく目を開けると、カイトは短気な動きで肉じゃがをよそっている。
これ以上、口出しするなと彼の手が拒否しているが、メイは我慢出来なかった。
「でも、最初に…」
あんなにおいしくなさそうに。
無理して。
おかわりまでして。
「あれは!」
カイトは、よそい終わった器をテーブルに置くと、ガンと背もたれにぶつかるような強い勢いで椅子に戻った。
そらされた視線と一緒に、また怒鳴るような声が出る。
「あれは! あれは……熱かっただけだ」
クソッ。
汚い言葉が追加される。
何でオレがこんなことまで言わなきゃなんねーんだ――そらされたカイトの横顔が、そう怒っていた。
「最初に食べた時…いえ、やっぱり作り直します!」
ばっと立ち上がって、彼からオタマを奪おうとしたが、奪い返すことは出来なかった。
それどころか返り討ちだ
手を伸ばそうとしたところを、思い切り怒鳴られたのである。
「オレは食いたいもんしか食わねぇ。マズイなら、おかわりなんかするか!」
そのソニックに、彼女はビクッと目を閉じた。
「でも…」
怒鳴られた後、ようやく目を開けると、カイトは短気な動きで肉じゃがをよそっている。
これ以上、口出しするなと彼の手が拒否しているが、メイは我慢出来なかった。
「でも、最初に…」
あんなにおいしくなさそうに。
無理して。
おかわりまでして。
「あれは!」
カイトは、よそい終わった器をテーブルに置くと、ガンと背もたれにぶつかるような強い勢いで椅子に戻った。
そらされた視線と一緒に、また怒鳴るような声が出る。
「あれは! あれは……熱かっただけだ」
クソッ。
汚い言葉が追加される。
何でオレがこんなことまで言わなきゃなんねーんだ――そらされたカイトの横顔が、そう怒っていた。