冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
げふっ。
調子に乗って食べ過ぎたのが分かる。
しかし、求めたのは胃袋ではなく舌なのだ。
本当においしかったのである。
もう、あんなマヌケ顔で失言なんかはしなかったけれども。
メイも、食べ終わって水を飲んでいた。
しかし、女の食事がゆっくりだというのは、まったくもって本当だ。
カイトが3杯を片付ける速さと、メイが1杯を片付ける速さが同じなのだからビックリする。
とりあえず、カイトもグラスに口をつけた。
食事ナシで静かな空気になると、落ち着かなくなってくる。
うまく話す言葉も見つけられないのだ。
カイトは立ち上がろうと思った。
その気配を感じたのか、メイはぱっと視線を向ける。
何だよ?
ちょっと眉を顰めてそっちを見やる。
内心は、ドキッとしていたけれども。
朝食と夕食の時が、唯一の接点と言っても過言ではない現状だ。
いろんな不自由とか希望とかも、彼女にはあるハズだった。
メイの口が一回開いて―― また閉じた。
頭の中で、言葉を整理しているような顔。
苛立ったワケではない。
しかし、また彼女が遠慮がちな言葉を口にするのではないかと思うと、落ちついていられなかったのだ。
その度に、自分がバカになるのが分かるからだ。
昨日のお金事件といい。
「あのっ…」
ようやく、言葉がまとまったのか口を開く。
カイトは視線だけで先を促した。
「あの…明日は会社に行かれるんでしょうか?」
「……!」
質問に、思い切り心臓が跳ね上がった。
げふっ。
調子に乗って食べ過ぎたのが分かる。
しかし、求めたのは胃袋ではなく舌なのだ。
本当においしかったのである。
もう、あんなマヌケ顔で失言なんかはしなかったけれども。
メイも、食べ終わって水を飲んでいた。
しかし、女の食事がゆっくりだというのは、まったくもって本当だ。
カイトが3杯を片付ける速さと、メイが1杯を片付ける速さが同じなのだからビックリする。
とりあえず、カイトもグラスに口をつけた。
食事ナシで静かな空気になると、落ち着かなくなってくる。
うまく話す言葉も見つけられないのだ。
カイトは立ち上がろうと思った。
その気配を感じたのか、メイはぱっと視線を向ける。
何だよ?
ちょっと眉を顰めてそっちを見やる。
内心は、ドキッとしていたけれども。
朝食と夕食の時が、唯一の接点と言っても過言ではない現状だ。
いろんな不自由とか希望とかも、彼女にはあるハズだった。
メイの口が一回開いて―― また閉じた。
頭の中で、言葉を整理しているような顔。
苛立ったワケではない。
しかし、また彼女が遠慮がちな言葉を口にするのではないかと思うと、落ちついていられなかったのだ。
その度に、自分がバカになるのが分かるからだ。
昨日のお金事件といい。
「あのっ…」
ようやく、言葉がまとまったのか口を開く。
カイトは視線だけで先を促した。
「あの…明日は会社に行かれるんでしょうか?」
「……!」
質問に、思い切り心臓が跳ね上がった。