冬うらら~猫と起爆スイッチ~
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時計の針が、てっぺんで重なる。
カイトは、もう一度確認するように机の上の時計を見た。
それからパソコンに常時表示されている時計も見る。
パソコンの時計の方は、彼が見た瞬間に慌てて12時に変わった。
11時59分のままだと、先代のように窓に投げつけられるとでも思ったのだろうか。
時計に若干の狂いはあるけれども、世の中で言うところの『お昼』、という時間がやってきたのだ。
さっきから、何度も時計を見たがる自分と、そうしてその内の数度は本当に見てしまった自分には、本当に手を焼いた。
まるで、テンションの高い子供を一匹、身体の中で飼っているように思えたのだ。
しかも相手は子供なので、大人である自分の言うことなど全然聞こうとしない。
そんなガキは踏んでつぶしてやろうと、カイトだってムキになるのだが、逃げ足が早く―― そして、かくれんぼも得意だった。
クソッ。
カイトは顔を歪めながら立ち上がる。
しかし、立ち上がったポーズのまましばらく止まると、もう一度席についた。
考えるところがあったのである。
いま12時ちょうどだ。
12時になってすぐ下りていくと、彼女の昼ご飯が食べたくてすっ飛んできたと思われそうである。
そんなことを考えそうなのは、ハルコとかソウマだが、今でさえその視線があるような気がしてしょうがなかった。
あの2人ほど、ゴシップ的な情報が早く、口が信用ならない相手はいなかったのである。
ブスッとしたまま、カイトはしばらく椅子に縫い止められていた。
もうパソコンには手をつけられないまま、ただ時間が動くのをじっと睨んでいるのだ。
12時1分になったのを確認した後、目を閉じてみる。
見ないほうが、時間が速く進みそうな気がしたのだ。
目を開けると、15秒しかたっていなかった。
何をちんたら足踏みしているのか。
時計の針が、てっぺんで重なる。
カイトは、もう一度確認するように机の上の時計を見た。
それからパソコンに常時表示されている時計も見る。
パソコンの時計の方は、彼が見た瞬間に慌てて12時に変わった。
11時59分のままだと、先代のように窓に投げつけられるとでも思ったのだろうか。
時計に若干の狂いはあるけれども、世の中で言うところの『お昼』、という時間がやってきたのだ。
さっきから、何度も時計を見たがる自分と、そうしてその内の数度は本当に見てしまった自分には、本当に手を焼いた。
まるで、テンションの高い子供を一匹、身体の中で飼っているように思えたのだ。
しかも相手は子供なので、大人である自分の言うことなど全然聞こうとしない。
そんなガキは踏んでつぶしてやろうと、カイトだってムキになるのだが、逃げ足が早く―― そして、かくれんぼも得意だった。
クソッ。
カイトは顔を歪めながら立ち上がる。
しかし、立ち上がったポーズのまましばらく止まると、もう一度席についた。
考えるところがあったのである。
いま12時ちょうどだ。
12時になってすぐ下りていくと、彼女の昼ご飯が食べたくてすっ飛んできたと思われそうである。
そんなことを考えそうなのは、ハルコとかソウマだが、今でさえその視線があるような気がしてしょうがなかった。
あの2人ほど、ゴシップ的な情報が早く、口が信用ならない相手はいなかったのである。
ブスッとしたまま、カイトはしばらく椅子に縫い止められていた。
もうパソコンには手をつけられないまま、ただ時間が動くのをじっと睨んでいるのだ。
12時1分になったのを確認した後、目を閉じてみる。
見ないほうが、時間が速く進みそうな気がしたのだ。
目を開けると、15秒しかたっていなかった。
何をちんたら足踏みしているのか。