冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
「出来たんだよ」
ソウマ。
「何が?」
不審な目のカイト。
「子供さ」
ああそうかい。
……。
……。
…なにー!!??
「あ…おめでとうございます」
先にそれを言ったのは、メイだった。
嬉しそうに目を輝かせて、ハルコの方を見る。
つられてカイトも見てしまった。
しかし、カイトが見ているのは―― 彼女のおなかだった。
まだ、昔と全然昔変わっていないように見える。
本当に、その腹の中にソウマとの子供がいるのか。
カイトは、妊娠というものに無縁だった。
女友達というのはハルコくらいだったし、親や親戚はいるが付き合いはまったくなかった。
女子社員が寿退社(妊娠退社含む)をすることはあるようだったが、別にカイトが直接会うこともない。
いまのハルコを見る限りでは、とてもじゃないが妊婦には見えなかった。
「まだ三ヶ月だから…」
そんなカイトの食い入るような目に気づいたのか、ハルコが優しく言った。
はっと気づいて、カイトを視線をソウマに戻す。
こいつがオヤジに。
今度は、それを思う番だ。
2人は結婚しているワケだから、いつかそういう日が来ても全然おかしいことはなかったのだが、こうやって改めて考えたことなどなかった。
「男だったら一緒に山歩きをするぞ。女の子だったら…ヨメには出さないがな」
はっはっは。
笑うソウマに、カイトはあんぐりと口を開けた。
こんなベタすぎな発言を、本気で彼がするとは思ってもみなかったのである。
「まあ、ソウマったら」
ふふ。
ヨメさんも、まったくそんなソウマに動じている様子はない。
微笑みに輪がかかるだけだ。
「出来たんだよ」
ソウマ。
「何が?」
不審な目のカイト。
「子供さ」
ああそうかい。
……。
……。
…なにー!!??
「あ…おめでとうございます」
先にそれを言ったのは、メイだった。
嬉しそうに目を輝かせて、ハルコの方を見る。
つられてカイトも見てしまった。
しかし、カイトが見ているのは―― 彼女のおなかだった。
まだ、昔と全然昔変わっていないように見える。
本当に、その腹の中にソウマとの子供がいるのか。
カイトは、妊娠というものに無縁だった。
女友達というのはハルコくらいだったし、親や親戚はいるが付き合いはまったくなかった。
女子社員が寿退社(妊娠退社含む)をすることはあるようだったが、別にカイトが直接会うこともない。
いまのハルコを見る限りでは、とてもじゃないが妊婦には見えなかった。
「まだ三ヶ月だから…」
そんなカイトの食い入るような目に気づいたのか、ハルコが優しく言った。
はっと気づいて、カイトを視線をソウマに戻す。
こいつがオヤジに。
今度は、それを思う番だ。
2人は結婚しているワケだから、いつかそういう日が来ても全然おかしいことはなかったのだが、こうやって改めて考えたことなどなかった。
「男だったら一緒に山歩きをするぞ。女の子だったら…ヨメには出さないがな」
はっはっは。
笑うソウマに、カイトはあんぐりと口を開けた。
こんなベタすぎな発言を、本気で彼がするとは思ってもみなかったのである。
「まあ、ソウマったら」
ふふ。
ヨメさんも、まったくそんなソウマに動じている様子はない。
微笑みに輪がかかるだけだ。