冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
三度、車が動いた。
午前中、車が出ていったのは、シュウが会社に行ったからだろう。
ちょうどお昼に車が入ってきたのは、車検が終わったヤツだ。
そして、昼過ぎに車が入ってきたのは――
カイトは、自分の机を爪の先で2度叩いた。
どうやら、昨日メイが言っていた、お茶の相手がやってきたようである。
こっちに火の粉が飛んでこないことを願いかけて、ふと止まった。
ということは、ハルコとメイが2人だけでお茶を楽しむということである。
それで、いいだろ!
何に不満があるのかと、自分に問いただす。
その時のメイを見ることが出来ないのが、どうやら不満のようだった。
ハルコと話す時の彼女は、きっと笑うのだろう。おしゃべりになったりもするのだろう。
だんだん、カイトの機嫌が悪くなってきた。
ぶっすー、と顔が歪んでくる。
要するに―― ハルコに、嫉妬してしまったのだ。
笑顔や言葉や態度など、カイトの知らないことをあの元秘書は、きっとたくさん知っているに違いなかった。
メイに楽しそうな表情を浮かべさせるには、自分に山のように問題があることを棚上げして、ワガママな不満を思ったのだった。
しかし、心配には及ばなかった。
「こんにちわ…お邪魔するわね」
ハルコは、この部屋に一人でやってきたのだ。
メイとのお茶とやらは、どうしたのだろうか。
三度、車が動いた。
午前中、車が出ていったのは、シュウが会社に行ったからだろう。
ちょうどお昼に車が入ってきたのは、車検が終わったヤツだ。
そして、昼過ぎに車が入ってきたのは――
カイトは、自分の机を爪の先で2度叩いた。
どうやら、昨日メイが言っていた、お茶の相手がやってきたようである。
こっちに火の粉が飛んでこないことを願いかけて、ふと止まった。
ということは、ハルコとメイが2人だけでお茶を楽しむということである。
それで、いいだろ!
何に不満があるのかと、自分に問いただす。
その時のメイを見ることが出来ないのが、どうやら不満のようだった。
ハルコと話す時の彼女は、きっと笑うのだろう。おしゃべりになったりもするのだろう。
だんだん、カイトの機嫌が悪くなってきた。
ぶっすー、と顔が歪んでくる。
要するに―― ハルコに、嫉妬してしまったのだ。
笑顔や言葉や態度など、カイトの知らないことをあの元秘書は、きっとたくさん知っているに違いなかった。
メイに楽しそうな表情を浮かべさせるには、自分に山のように問題があることを棚上げして、ワガママな不満を思ったのだった。
しかし、心配には及ばなかった。
「こんにちわ…お邪魔するわね」
ハルコは、この部屋に一人でやってきたのだ。
メイとのお茶とやらは、どうしたのだろうか。