冬うらら~猫と起爆スイッチ~
12/11 Sat.-2
□122
ハルコは、肩を震わせていた。
ソファに身をよじるように片手をついて、顔を逸らして隠しているけれども―― ぜってー、笑ってやがる!
カイトをからかっているような気がしてしょうがない。
ハルコだけではなく、ソウマ夫婦の存在自体が、彼にとっては悪魔にさえ思えた。
しかし、いま気にしなければならないのは、その悪魔の申し子のことではなく、『すんな!』と言ってしまったことへの後処理である。
ちらっとメイの方を見ると、遠慮気味にうつむいて。
余計なことを考えていなければいいのだが。
ハルコの存在のおかげで、いまフォローができないのだ。
できたとしても、どんな言葉が使えるのやら。
信用ならない口である。
「あの、ホントにカップは結構です…他にもいろいろありますし」
笑いすぎて涙でも出たのか。
目元を押さえながら顔を前に向けるハルコに、メイは困った笑顔を浮かべた。
カイトとの関係を心配しているかのようだ。
「そうね…そうしておくわ」
その笑顔が、気に入らない。
カイトは、更にぶすーっと顔を歪めてしまった。
ハルコは、肩を震わせていた。
ソファに身をよじるように片手をついて、顔を逸らして隠しているけれども―― ぜってー、笑ってやがる!
カイトをからかっているような気がしてしょうがない。
ハルコだけではなく、ソウマ夫婦の存在自体が、彼にとっては悪魔にさえ思えた。
しかし、いま気にしなければならないのは、その悪魔の申し子のことではなく、『すんな!』と言ってしまったことへの後処理である。
ちらっとメイの方を見ると、遠慮気味にうつむいて。
余計なことを考えていなければいいのだが。
ハルコの存在のおかげで、いまフォローができないのだ。
できたとしても、どんな言葉が使えるのやら。
信用ならない口である。
「あの、ホントにカップは結構です…他にもいろいろありますし」
笑いすぎて涙でも出たのか。
目元を押さえながら顔を前に向けるハルコに、メイは困った笑顔を浮かべた。
カイトとの関係を心配しているかのようだ。
「そうね…そうしておくわ」
その笑顔が、気に入らない。
カイトは、更にぶすーっと顔を歪めてしまった。