冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
カップの話題がおさまったかと思うと――
今度は、クリスマスときたものだ。
カイトはもう、ソファの背もたれに片肘をかけてあらぬ方を向いた。
聞こえないフリをしようとしたのである。
怒って反応すると、ハルコを喜ばせるだけなのだ。
「今年のクリスマスは金曜日なのよ…翌日は休みなんですもの。夜にパーティを開こうかと思っているの」
彼の反応など気にせずに、ハルコはどんどん話を進めていく。
カイトは、まだ別の遠いものを見ていた。
このアニバーサリー女をどうにかしろ、と思いながら。
「それでね…あなたたちをパーティに招待しようと思って」
しかし。
いきなり渦中に引きずり込まれる。
カイトは、目を半開きにした。
ソウマ家のクリスマスパーティに来いというのである。
あの悪魔の館に。
誰が行くかと、ばっと視線を彼女の方に戻した。
そのままの勢いで怒鳴ろうとする。
「彼女にも、めいっぱいオシャレして来てもらって…楽しみましょうね? ちゃんとクリスマス用に服を買ってもらうのよ」
けれど、ハルコが見ているのは隣のメイで。
楽しそうに、詳細に話が進みかけている。
「そ、そんな!」
その詳細に反応したのは、メイだ。
とんでもない、と言わんばかりである。
彼女がどの言葉に反応したのか、カイトは迷った。
パーティに招待されたことにか。
オシャレにか。
クリスマス用の服を買ってもらうことに、か。
服くれぇ!
もしも、最後のヤツだとするならば―― いや、カイトはもう一瞬でそれを選択してしまって、セルフで怒りモードに入った。
服くらい、いくらでも買ってやる、と。
欲しいなら欲しいと言えばいいのだ。
そうしたらカイトは。
カップの話題がおさまったかと思うと――
今度は、クリスマスときたものだ。
カイトはもう、ソファの背もたれに片肘をかけてあらぬ方を向いた。
聞こえないフリをしようとしたのである。
怒って反応すると、ハルコを喜ばせるだけなのだ。
「今年のクリスマスは金曜日なのよ…翌日は休みなんですもの。夜にパーティを開こうかと思っているの」
彼の反応など気にせずに、ハルコはどんどん話を進めていく。
カイトは、まだ別の遠いものを見ていた。
このアニバーサリー女をどうにかしろ、と思いながら。
「それでね…あなたたちをパーティに招待しようと思って」
しかし。
いきなり渦中に引きずり込まれる。
カイトは、目を半開きにした。
ソウマ家のクリスマスパーティに来いというのである。
あの悪魔の館に。
誰が行くかと、ばっと視線を彼女の方に戻した。
そのままの勢いで怒鳴ろうとする。
「彼女にも、めいっぱいオシャレして来てもらって…楽しみましょうね? ちゃんとクリスマス用に服を買ってもらうのよ」
けれど、ハルコが見ているのは隣のメイで。
楽しそうに、詳細に話が進みかけている。
「そ、そんな!」
その詳細に反応したのは、メイだ。
とんでもない、と言わんばかりである。
彼女がどの言葉に反応したのか、カイトは迷った。
パーティに招待されたことにか。
オシャレにか。
クリスマス用の服を買ってもらうことに、か。
服くれぇ!
もしも、最後のヤツだとするならば―― いや、カイトはもう一瞬でそれを選択してしまって、セルフで怒りモードに入った。
服くらい、いくらでも買ってやる、と。
欲しいなら欲しいと言えばいいのだ。
そうしたらカイトは。