冬うらら~猫と起爆スイッチ~
12/12 Sun.
●125
日曜の朝。
自室のベッドに座ったまま、メイは困っていた。
クリスマスの服を買いに行かなければならないのだが、どういうものを買ったらいいのか、まったく分からないのである。
パーティの主旨を、もっとよく聞いておけばよかったと後悔する。
しかし、まさか自分が本当に行くことになるとは思ってもみなかった。
主催者であるハルコに付き合ってもらうのが、一番いいのだろうが―― ここで、ハタとメイは困った事実にぶち当たったのである。
電話番号を知らないのだ。
いつも、向こうから電話がかかってくる。
こっちの方から、切実に呼びかけることがなかったために、いままでその事実に気づきもしていなかったのだ。
電話があることさえ、よく忘れそうになるのだ。
鳴った時は、心臓が飛び出しそうになるほどで。
おそるおそる取ると、ハルコだったり、あのアオイという人だったり。
あの後、二回くらいセールス関係の電話がかかってきたくらいか。
メイは、あのセールス電話に弱い。
ついつい聞き入ってしまったりして、切るタイミングを逸してしまうのだ。
おかげで、断るのに苦労した。
カイトなら、問答無用で電話を切りそうだ。
シュウなら、相手の弁舌にもうち勝つ論法を持ち出して撃破しそうである。
そこまで想像したら、笑ってしまったが。
意識が脱線したことに気づいて、メイは修正した。
ふぅ、とため息をつく。
今日のカイトは、まだ起きてくる気配はない。
最後は―― まあ、今日明日でなくてもいいか、と決着した。
クリスマスまで、もう少し日があるのだから。
それに、ハルコのあの様子からすれば、また遠からず遊びに来てくれるだろう。
平日の方が、カイトの目を気にせずに買い物に行けそうな気もする。
そこで気をつけなければならないのは、余り高い服を見立てられないように、ハルコを止めることだった。
その可能性は、いままでのことを考えると多いにありそうなのだ。
日曜の朝。
自室のベッドに座ったまま、メイは困っていた。
クリスマスの服を買いに行かなければならないのだが、どういうものを買ったらいいのか、まったく分からないのである。
パーティの主旨を、もっとよく聞いておけばよかったと後悔する。
しかし、まさか自分が本当に行くことになるとは思ってもみなかった。
主催者であるハルコに付き合ってもらうのが、一番いいのだろうが―― ここで、ハタとメイは困った事実にぶち当たったのである。
電話番号を知らないのだ。
いつも、向こうから電話がかかってくる。
こっちの方から、切実に呼びかけることがなかったために、いままでその事実に気づきもしていなかったのだ。
電話があることさえ、よく忘れそうになるのだ。
鳴った時は、心臓が飛び出しそうになるほどで。
おそるおそる取ると、ハルコだったり、あのアオイという人だったり。
あの後、二回くらいセールス関係の電話がかかってきたくらいか。
メイは、あのセールス電話に弱い。
ついつい聞き入ってしまったりして、切るタイミングを逸してしまうのだ。
おかげで、断るのに苦労した。
カイトなら、問答無用で電話を切りそうだ。
シュウなら、相手の弁舌にもうち勝つ論法を持ち出して撃破しそうである。
そこまで想像したら、笑ってしまったが。
意識が脱線したことに気づいて、メイは修正した。
ふぅ、とため息をつく。
今日のカイトは、まだ起きてくる気配はない。
最後は―― まあ、今日明日でなくてもいいか、と決着した。
クリスマスまで、もう少し日があるのだから。
それに、ハルコのあの様子からすれば、また遠からず遊びに来てくれるだろう。
平日の方が、カイトの目を気にせずに買い物に行けそうな気もする。
そこで気をつけなければならないのは、余り高い服を見立てられないように、ハルコを止めることだった。
その可能性は、いままでのことを考えると多いにありそうなのだ。