冬うらら~猫と起爆スイッチ~
12/13 Mon.
●127
「おはよう…元気にしてたかしら?」
朝、カイトを送り出した後、ハルコが笑顔で現れた。
いつにも増してご機嫌ということは、体調もいいのだろうか。
「あ、はい…ハルコさんも元気そうですね」
言うと、しかし、彼女の顔が少し曇った。
「そうでもないのよ…はぁ、どうしましょう」
ダイニングの椅子に座るハルコのために、お茶の準備に入る。
メイは動きながら、耳と意識を彼女の方に向けた。
「どうかしたんですか?」
いつも笑顔のハルコにしてみれば、ちょっと不思議な現象だ。
「それがね……太っちゃったのよ」
非常に言いにくそうに、彼女はそれを小さな声で呟いた。
メイは瞬きする。
そうして、まじまじと彼女の身体を見た。
前と変わっていないような気がする。
「そんなことないですよ…」
正直な言葉だったのに、ハルコは首を横に振る。
「それがね…体重計はウソは言わないものなの…ああ、明日の検診で、きっと怒られちゃうわね」
憂鬱そうなハルコ。
怒られることもそうだろうが、甘いモノを禁止されるのもコタエているのだろう。
そう言えば、この間からケーキを持ってくる量が異常に多かった。
本当に甘いものが欲しいらしい。
「大変ですねぇ…」
何でも食べるのがいいのかと思ったら、そうでもないようで。
まだ、メイには全然縁のない世界なので、分からないことだらけだ。
「ところで…今日、もしかしてカイト君、出社してないの?」
不意に声をひそめて、ハルコが聞いてくる。
「え? ちゃんと出られましたよ」
何故、そんなことを言い出すのだろうか。
不思議に思って、メイは答えの語尾を少し上げた。
「おはよう…元気にしてたかしら?」
朝、カイトを送り出した後、ハルコが笑顔で現れた。
いつにも増してご機嫌ということは、体調もいいのだろうか。
「あ、はい…ハルコさんも元気そうですね」
言うと、しかし、彼女の顔が少し曇った。
「そうでもないのよ…はぁ、どうしましょう」
ダイニングの椅子に座るハルコのために、お茶の準備に入る。
メイは動きながら、耳と意識を彼女の方に向けた。
「どうかしたんですか?」
いつも笑顔のハルコにしてみれば、ちょっと不思議な現象だ。
「それがね……太っちゃったのよ」
非常に言いにくそうに、彼女はそれを小さな声で呟いた。
メイは瞬きする。
そうして、まじまじと彼女の身体を見た。
前と変わっていないような気がする。
「そんなことないですよ…」
正直な言葉だったのに、ハルコは首を横に振る。
「それがね…体重計はウソは言わないものなの…ああ、明日の検診で、きっと怒られちゃうわね」
憂鬱そうなハルコ。
怒られることもそうだろうが、甘いモノを禁止されるのもコタエているのだろう。
そう言えば、この間からケーキを持ってくる量が異常に多かった。
本当に甘いものが欲しいらしい。
「大変ですねぇ…」
何でも食べるのがいいのかと思ったら、そうでもないようで。
まだ、メイには全然縁のない世界なので、分からないことだらけだ。
「ところで…今日、もしかしてカイト君、出社してないの?」
不意に声をひそめて、ハルコが聞いてくる。
「え? ちゃんと出られましたよ」
何故、そんなことを言い出すのだろうか。
不思議に思って、メイは答えの語尾を少し上げた。