冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
朝。
メイが、今日は暖かいと言ったが、夜までその言葉の効力は残っていなかったようだ。
しかし、そんなことはどうでもよかった。
あのドアを開けて、ダイニングに行けば―― 行けば?
あぁ?
カイトは、自分の家を見て違和感を覚えた。
さっき、車を入れる時は気づかなかったが、いま見たら、その違和感ははっきり分かった。
玄関に―― 電気がついていないのである。
いつもなら、明るく電気がともされているハズだ。
うっかり忘れているのか、それとも電球が切れたのだろうか。
カイトは首をひねりながら、ドアに向かった。
ガチ。
冷たい金属のドアノブを回すが、カギがかかったまま。
何…だ?
ますます妙である。
いままで、カギがかかったままだったことなんかなかった。
少なくとも、メイが来てからは、一度も。
慌てて、車のカギを探る。
一緒に家のカギもつけているのだ。
面倒くさがりの彼は、出来る限りのカギをリモコンで操作できるようにしていた。
カシャッ。
ボタンを押した直後、金属的な音を立てて、ロックが解除されたのが分かる。
もどかしい手つきで、彼はドアを開けた。
心臓が慌てだす。
イヤな予感がした。
イヤな予感だ。
ドクンドクンと、勝手に鼓動が早くなって、血が暴れ出す。
こんなことは、一度もなかったのだ。
バタン!!!
ドアを蹴破る勢いで開けた。
冷え切って―― 真っ暗だった。
朝。
メイが、今日は暖かいと言ったが、夜までその言葉の効力は残っていなかったようだ。
しかし、そんなことはどうでもよかった。
あのドアを開けて、ダイニングに行けば―― 行けば?
あぁ?
カイトは、自分の家を見て違和感を覚えた。
さっき、車を入れる時は気づかなかったが、いま見たら、その違和感ははっきり分かった。
玄関に―― 電気がついていないのである。
いつもなら、明るく電気がともされているハズだ。
うっかり忘れているのか、それとも電球が切れたのだろうか。
カイトは首をひねりながら、ドアに向かった。
ガチ。
冷たい金属のドアノブを回すが、カギがかかったまま。
何…だ?
ますます妙である。
いままで、カギがかかったままだったことなんかなかった。
少なくとも、メイが来てからは、一度も。
慌てて、車のカギを探る。
一緒に家のカギもつけているのだ。
面倒くさがりの彼は、出来る限りのカギをリモコンで操作できるようにしていた。
カシャッ。
ボタンを押した直後、金属的な音を立てて、ロックが解除されたのが分かる。
もどかしい手つきで、彼はドアを開けた。
心臓が慌てだす。
イヤな予感がした。
イヤな予感だ。
ドクンドクンと、勝手に鼓動が早くなって、血が暴れ出す。
こんなことは、一度もなかったのだ。
バタン!!!
ドアを蹴破る勢いで開けた。
冷え切って―― 真っ暗だった。