冬うらら~猫と起爆スイッチ~
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ドルルッ。
エンジン音が響く方に、カイトは迷うことなく歩いた。
見れば、バイクが歩道に乗り上げて転がっているではないか。
エンジンもかけっぱなしで。
あの凄まじい音の原因は、これだったのである。
バイクで突っ込んできて、乗り捨てて行ったのだ。
倒れた時の破片らしきものが、歩道に散っている。
ようやく、手を離された。
カイトは、がっと傷ついたバイクを立てると。
「乗れ!」
一秒の猶予もない声で怒鳴られる。
バイクにまたがったカイトの背中が、誰も彼もぶっ殺すというような、激しいオーラを吹き上がらせていた。
メイは、慌てて後ろに乗った。
そうしなければ、いけないことが分かっていたのだ。
スカートの関係で、どうしても横座りになってしまったが。
少し戸惑った後―― ためらう指で、後ろからそっと彼の身体に手を回した。
だが、そんな生半可な力ではいけないと、すぐに分かった。
激しくタイヤをうならせ、彼はバイクを急発進させてしまったのだ。
ドルルッ。
エンジン音が響く方に、カイトは迷うことなく歩いた。
見れば、バイクが歩道に乗り上げて転がっているではないか。
エンジンもかけっぱなしで。
あの凄まじい音の原因は、これだったのである。
バイクで突っ込んできて、乗り捨てて行ったのだ。
倒れた時の破片らしきものが、歩道に散っている。
ようやく、手を離された。
カイトは、がっと傷ついたバイクを立てると。
「乗れ!」
一秒の猶予もない声で怒鳴られる。
バイクにまたがったカイトの背中が、誰も彼もぶっ殺すというような、激しいオーラを吹き上がらせていた。
メイは、慌てて後ろに乗った。
そうしなければ、いけないことが分かっていたのだ。
スカートの関係で、どうしても横座りになってしまったが。
少し戸惑った後―― ためらう指で、後ろからそっと彼の身体に手を回した。
だが、そんな生半可な力ではいけないと、すぐに分かった。
激しくタイヤをうならせ、彼はバイクを急発進させてしまったのだ。