冬うらら~猫と起爆スイッチ~
☆
「おい、こっちを…」
向け。
しつこくパソコンに向かい続けているカイトの肩を掴むと、自分の方を振り返らせようとした。
しかし、その身体は意外に軽く。
抵抗もなかった。
「…!」
見てしまった。
何て…顔だ。
死神にとりつかれたような表情だった。
顔色は悪く、目の下にはご丁寧にクマまで作って、目も淀んでいる。
普通の状態ではない。
メイが出ていってから、一体どんな生活をしたら一週間でこうなってしまうのか。
「放せ…!」
それでも、ようやく彼に掴まれている肩を振り払おうとする。
またも、パソコンに向かおうとするのだ。
訳の分からないゲームらしき画面が見えた。
プログラムを組んでいるのだろう。
こんな時に!
ソウマは、もう一度肩を掴むと手加減なしに後ろへ引っ張った。
ガシャーン!!!
椅子ごと床にすっ転がす。
そのすっ転がった身体を、ソウマは胸ぐら掴んで引き起こした。
「コンピュータにしがみつくのはよせ! 今、やらなければならないのは、そんなことじゃないだろう!」
その鼻面向かって、珍しくソウマは大きな声を出した。
腹が立ったのだ。
何があったかは知らない。
しかし、いまカイトがこんな風になっているということは、望んで彼女を失ったワケではないのだ。
「おい、こっちを…」
向け。
しつこくパソコンに向かい続けているカイトの肩を掴むと、自分の方を振り返らせようとした。
しかし、その身体は意外に軽く。
抵抗もなかった。
「…!」
見てしまった。
何て…顔だ。
死神にとりつかれたような表情だった。
顔色は悪く、目の下にはご丁寧にクマまで作って、目も淀んでいる。
普通の状態ではない。
メイが出ていってから、一体どんな生活をしたら一週間でこうなってしまうのか。
「放せ…!」
それでも、ようやく彼に掴まれている肩を振り払おうとする。
またも、パソコンに向かおうとするのだ。
訳の分からないゲームらしき画面が見えた。
プログラムを組んでいるのだろう。
こんな時に!
ソウマは、もう一度肩を掴むと手加減なしに後ろへ引っ張った。
ガシャーン!!!
椅子ごと床にすっ転がす。
そのすっ転がった身体を、ソウマは胸ぐら掴んで引き起こした。
「コンピュータにしがみつくのはよせ! 今、やらなければならないのは、そんなことじゃないだろう!」
その鼻面向かって、珍しくソウマは大きな声を出した。
腹が立ったのだ。
何があったかは知らない。
しかし、いまカイトがこんな風になっているということは、望んで彼女を失ったワケではないのだ。