冬うらら~猫と起爆スイッチ~
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ハルコの家に、初めて来た。
よく掃除された室内と、落ちついた家具。
ところどころにステンシルの可愛い箱や植木鉢が置いてあって、それが部屋の空気に温度を与えていた。
いや。
この家には、最初から温度がある。
人が住むための家だ。
大きな鉢植えが、たくさん室内に置いてあるのが目につく。
蘭もあるし、観葉植物も。
冬とは思えないほど鮮やかな花と、鮮やかな緑に包まれた居間だった。
「植物はみんな、あの人の趣味なのよ」
私も嫌いではないのだけど。
ハルコは、ほっとしたように笑いながら、ソファを勧める。
本当に今日、彼女が現れるかどうか不安だったのだろう。
遠慮がちにメイは座った。
「そう言いなさんな。緑に囲まれて暮らす人生が、オレ流でね」
ソウマは、苦笑しながらも自分で自分のフォローを入れる。
店まで迎えに来てくれたのは、彼だった。
あの電話のすぐ後に、車はきたのだ。
きっと、どこかで待機してくれていたのだろう。
彼は、車の中では何も聞かないでくれた。
他愛ない話をいくつか話してもらっている内に、この家についたのだ。
「お茶を入れるわね。おいしいお茶があるのよ」
ハルコの微笑みを見るのは、どのくらいぶりだろうか。
2週間くらいか。
それでも、随分昔のことのように感じた。
「夜ご飯も食べて行ってね。大丈夫よ。遅くなってもちゃんと車で送るから」
笑顔だが、メイがまた逃げるのではないのかという、心配そうな色がいくつも見えた。
それもしょうがない。
行き先も告げずに出て行って、未だに彼女が、どこに住んでいるかなども分かっていないだろうから。
知っているのは、勤め先だけ。
ハルコの家に、初めて来た。
よく掃除された室内と、落ちついた家具。
ところどころにステンシルの可愛い箱や植木鉢が置いてあって、それが部屋の空気に温度を与えていた。
いや。
この家には、最初から温度がある。
人が住むための家だ。
大きな鉢植えが、たくさん室内に置いてあるのが目につく。
蘭もあるし、観葉植物も。
冬とは思えないほど鮮やかな花と、鮮やかな緑に包まれた居間だった。
「植物はみんな、あの人の趣味なのよ」
私も嫌いではないのだけど。
ハルコは、ほっとしたように笑いながら、ソファを勧める。
本当に今日、彼女が現れるかどうか不安だったのだろう。
遠慮がちにメイは座った。
「そう言いなさんな。緑に囲まれて暮らす人生が、オレ流でね」
ソウマは、苦笑しながらも自分で自分のフォローを入れる。
店まで迎えに来てくれたのは、彼だった。
あの電話のすぐ後に、車はきたのだ。
きっと、どこかで待機してくれていたのだろう。
彼は、車の中では何も聞かないでくれた。
他愛ない話をいくつか話してもらっている内に、この家についたのだ。
「お茶を入れるわね。おいしいお茶があるのよ」
ハルコの微笑みを見るのは、どのくらいぶりだろうか。
2週間くらいか。
それでも、随分昔のことのように感じた。
「夜ご飯も食べて行ってね。大丈夫よ。遅くなってもちゃんと車で送るから」
笑顔だが、メイがまた逃げるのではないのかという、心配そうな色がいくつも見えた。
それもしょうがない。
行き先も告げずに出て行って、未だに彼女が、どこに住んでいるかなども分かっていないだろうから。
知っているのは、勤め先だけ。