冬うらら~猫と起爆スイッチ~
☆
メイが迷子になって、カイトが連れ戻して、そのままベッドに連れて行かれた、という言葉の後―― 未遂だったというのだ。
風呂に沈めたカイトを思い出す。
あれは、どう見てもひどい有様で最後までしてしまった、と言わんばかりだった。
開いた口がふさがらない。
未遂でも、ああなってしまうというのか。
そこからは、顎がガクーっとなったままだ。
メイの話を聞くのだが、どれも彼の顎を元には戻してくれなかった。
「呆れました?」
しゃべり終わった後、彼女が心配そうに聞いた。
何のことを指しているのかは分かっていたが、ソウマはまだ、自分の顎を元に戻せないでいたのだ。
だから。
「あきれたぞ! 俺は!」
に至ったというワケである。
ようやく、双方の話を聞いて比較してみれば―― いかに、この2人が激しくすれ違っていたかが分かった。
お互いのことを好きだったのに、カイトは「あいつにとんでもないことをしてしまった。嫌われて当然だ」と思い、メイの方は「ああ、私を見ていて辛いというのなら、出ていくしかしょうがないわね」と思ったのだ。
だから、メイは出ていき、カイトはあの件が原因で嫌われたと思って、引き止めることも出来なかったのである。
どれもこれも。
カイトが悪い!
ソウマの結論はこうだ。
だから、2、3発でも4、5発でも殴らないと気が済まないのである。
彼の言葉と態度が悪かったせいで、ここまで話がこじれてしまったのだ。
カイトもボロボロなら、メイだってひどく悲しい思いをしたのである。
帰ってきた時の彼女の目は、泣きはらしていた。それを見れば、バカでも分かる。
メイが迷子になって、カイトが連れ戻して、そのままベッドに連れて行かれた、という言葉の後―― 未遂だったというのだ。
風呂に沈めたカイトを思い出す。
あれは、どう見てもひどい有様で最後までしてしまった、と言わんばかりだった。
開いた口がふさがらない。
未遂でも、ああなってしまうというのか。
そこからは、顎がガクーっとなったままだ。
メイの話を聞くのだが、どれも彼の顎を元には戻してくれなかった。
「呆れました?」
しゃべり終わった後、彼女が心配そうに聞いた。
何のことを指しているのかは分かっていたが、ソウマはまだ、自分の顎を元に戻せないでいたのだ。
だから。
「あきれたぞ! 俺は!」
に至ったというワケである。
ようやく、双方の話を聞いて比較してみれば―― いかに、この2人が激しくすれ違っていたかが分かった。
お互いのことを好きだったのに、カイトは「あいつにとんでもないことをしてしまった。嫌われて当然だ」と思い、メイの方は「ああ、私を見ていて辛いというのなら、出ていくしかしょうがないわね」と思ったのだ。
だから、メイは出ていき、カイトはあの件が原因で嫌われたと思って、引き止めることも出来なかったのである。
どれもこれも。
カイトが悪い!
ソウマの結論はこうだ。
だから、2、3発でも4、5発でも殴らないと気が済まないのである。
彼の言葉と態度が悪かったせいで、ここまで話がこじれてしまったのだ。
カイトもボロボロなら、メイだってひどく悲しい思いをしたのである。
帰ってきた時の彼女の目は、泣きはらしていた。それを見れば、バカでも分かる。