冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
「バカや…!」
また、抱きしめた。
そんなワケあるはずがない。
カイトが、彼女を抱くのをイヤがるなんて、絶対にありえないことだ。
だが、きっと乱暴になる。
この衝動を、抑えられるはずがなかった。
優しくしてやる自信なんて、本当に全くなかった。
それでもいいのか。
本当にいいのか。
でも、もう―― 止められそうになかった。
メイは、彼の爆弾のスイッチを入れてしまったのだ。
がむしゃらに、彼女を抱きしめた。
この腕を離したくない。
いや、もう二度と自分の側から離したくない。
メイの身体を抱え上げて、固いパイプベッドに降ろす。
しかし、首に回された腕は解かれず、そのまま彼女の上に乗り上げる形になってしまった。
頬に、柔らかくて冷たい髪の感触がある。
まだ、腕を離してくれなかった。
その強い力。
胸が、締め付けられる。
「優しく…できねぇ」
その耳元で、苦しい声を出した。
ぜってー、無理だ。
どんなに、彼女が大事で大事で泣かせたくなくても、このままじゃ自分が間違いなく敵になる。
こんなに愛しい存在を前に、穏やかな気持ちになれるはずがなかった。
メイは、首を横に振った。
何度も何度も、涙のまま。
「ひどくて…いいの。あなたがそこにいるって、私に教え…」
全部聞かなかった。
こらえきれず、噛みつくように口づけてしまったから。
「バカや…!」
また、抱きしめた。
そんなワケあるはずがない。
カイトが、彼女を抱くのをイヤがるなんて、絶対にありえないことだ。
だが、きっと乱暴になる。
この衝動を、抑えられるはずがなかった。
優しくしてやる自信なんて、本当に全くなかった。
それでもいいのか。
本当にいいのか。
でも、もう―― 止められそうになかった。
メイは、彼の爆弾のスイッチを入れてしまったのだ。
がむしゃらに、彼女を抱きしめた。
この腕を離したくない。
いや、もう二度と自分の側から離したくない。
メイの身体を抱え上げて、固いパイプベッドに降ろす。
しかし、首に回された腕は解かれず、そのまま彼女の上に乗り上げる形になってしまった。
頬に、柔らかくて冷たい髪の感触がある。
まだ、腕を離してくれなかった。
その強い力。
胸が、締め付けられる。
「優しく…できねぇ」
その耳元で、苦しい声を出した。
ぜってー、無理だ。
どんなに、彼女が大事で大事で泣かせたくなくても、このままじゃ自分が間違いなく敵になる。
こんなに愛しい存在を前に、穏やかな気持ちになれるはずがなかった。
メイは、首を横に振った。
何度も何度も、涙のまま。
「ひどくて…いいの。あなたがそこにいるって、私に教え…」
全部聞かなかった。
こらえきれず、噛みつくように口づけてしまったから。