冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
『でも…そうだったんですね』
何度目かの言葉。
ブチッ。
余計なものを挟みたがる彼女の言葉に、ついにカイトはキレた。
「おめーは、オレの言う通りにすりゃあいいんだよ! とっととやれっ!」
その怒鳴りは。
社長室の外の秘書にまで届いていた。
秘書の女性が、びくっと席で飛び跳ねたのを、カイトは知らない。
もう、ハルコは同じ言葉を繰り返さなかった。
彼の怒鳴りがこたえてもいない様子で、従順なフリをして話を進める。
しかし、全然従順でないような気がしてしょうがなかった。
クソ、クソッ。
電話を叩き切りながら、カイトはムカムカしていた。
朝から、シュウといいハルコといい、どうしてこんな無様な姿を見せなければならないかと思うと、ハラが立ってしょうがない。
怒った余り、企画会議についてシュウが来たのすら分からなかった。
「この書類ですが…」
もしかしたら、隣の副社長室まで、怒鳴りが聞こえていたかもしれない。
しかし、まったくもってそんなこともおくびにも出さず、シュウは書類を差し出しながら話し始める。
その鉄面皮ごと、書類を引き裂いてやりたかった。
『でも…そうだったんですね』
何度目かの言葉。
ブチッ。
余計なものを挟みたがる彼女の言葉に、ついにカイトはキレた。
「おめーは、オレの言う通りにすりゃあいいんだよ! とっととやれっ!」
その怒鳴りは。
社長室の外の秘書にまで届いていた。
秘書の女性が、びくっと席で飛び跳ねたのを、カイトは知らない。
もう、ハルコは同じ言葉を繰り返さなかった。
彼の怒鳴りがこたえてもいない様子で、従順なフリをして話を進める。
しかし、全然従順でないような気がしてしょうがなかった。
クソ、クソッ。
電話を叩き切りながら、カイトはムカムカしていた。
朝から、シュウといいハルコといい、どうしてこんな無様な姿を見せなければならないかと思うと、ハラが立ってしょうがない。
怒った余り、企画会議についてシュウが来たのすら分からなかった。
「この書類ですが…」
もしかしたら、隣の副社長室まで、怒鳴りが聞こえていたかもしれない。
しかし、まったくもってそんなこともおくびにも出さず、シュウは書類を差し出しながら話し始める。
その鉄面皮ごと、書類を引き裂いてやりたかった。