冬うらら~猫と起爆スイッチ~
01/10 Mon.-1
□180
暑い。
カイトは、寝返りを打った。
しかし、妙な感触に襲われる。
ほとんど、本能的な反応しか返さない頭が、暑い事実にエラーのフラグをあげたのだ。
それが、ちかちかと点滅する。まるで、道路工事のランプのように。
暑い。
シュンッ。
何かが、ちいさな音を立てた。
いや、いままでずっと音が出ていたのかもしれないが、ようやくカイトの鼓膜が開いたのだ。聴覚が目覚める。
シュンシュン。
音は、確かにそんなことを言っていた。
次の瞬間。
「…!」
カイトは、がばっと飛び起きた。
一瞬にして、目が覚めたのだ。
意識の中で、一本の電線がようやくつながったとでも言うべきか。
とにかく、イエロー・ランプは、レッド・ランプに変わったのである。
思い出したのだ。
昨日のことを。
しかし、それは完全ではない。
断片的で抜け落ちていて――そして、真実かどうかも分からない記憶が、頭の中で暴れている。
具体的なことは何も考えられないというのに、怖い感じだけが彼を掴んでいたのだ。
シュンシュンと、音を立てていたのは、やかん。
その下にあるのは、火の入っている小さなストーブ。
それが、彼が寝ていたベッドの方に向けて、ちょこんと置いてあった。
暑かった理由は、これだったのだ。
だが、ストーブなんてどうでもよかった。
慌てて、ベッドの中を見る。
なのに――そこには、彼一人しかいなかった。
暑い。
カイトは、寝返りを打った。
しかし、妙な感触に襲われる。
ほとんど、本能的な反応しか返さない頭が、暑い事実にエラーのフラグをあげたのだ。
それが、ちかちかと点滅する。まるで、道路工事のランプのように。
暑い。
シュンッ。
何かが、ちいさな音を立てた。
いや、いままでずっと音が出ていたのかもしれないが、ようやくカイトの鼓膜が開いたのだ。聴覚が目覚める。
シュンシュン。
音は、確かにそんなことを言っていた。
次の瞬間。
「…!」
カイトは、がばっと飛び起きた。
一瞬にして、目が覚めたのだ。
意識の中で、一本の電線がようやくつながったとでも言うべきか。
とにかく、イエロー・ランプは、レッド・ランプに変わったのである。
思い出したのだ。
昨日のことを。
しかし、それは完全ではない。
断片的で抜け落ちていて――そして、真実かどうかも分からない記憶が、頭の中で暴れている。
具体的なことは何も考えられないというのに、怖い感じだけが彼を掴んでいたのだ。
シュンシュンと、音を立てていたのは、やかん。
その下にあるのは、火の入っている小さなストーブ。
それが、彼が寝ていたベッドの方に向けて、ちょこんと置いてあった。
暑かった理由は、これだったのだ。
だが、ストーブなんてどうでもよかった。
慌てて、ベッドの中を見る。
なのに――そこには、彼一人しかいなかった。