冬うらら~猫と起爆スイッチ~
□
あ?
何故、そんな反応を返されるのか分からずに、半瞬、止まった。
しかし、分かった。
「…!」
カイトは――全裸だったのだ。
慌てふためいて、服を着る。
しかし、全部着ているほど余裕はなかった。
ガルガル言いながら、とにかくジーンズまでをはいた。
もどかしくてしょうがないのだ。
そして。
「きゃっ!」
メイは悲鳴を上げた。
台所に立つ彼女を、背中から抱きしめたからである。
こらえきれるハズがなかった。
こうしていないと本当に現実か、まだ分からない気がしたのだ。
けれども、現実だと分かってくると、もっとぎゅっとしたくなる。
この抱いた感触と温度と匂いを、とにかく、何でもいいから離したくなくなったのだ。
「あのっ…あっ…危ないです! お鍋熱いですし…」
しかし、彼の腕にまったく慣れない裏返りかけた声で、メイは抵抗した。
身体で抵抗しないのは、危ないからだけだろうか。
ムッッ。
カイトは、拒まれたようでイラッとした。
だから、もっとぎゅうっと抱きしめる。
「ああっ! おみそ汁、煮立っちゃいます…」
声が懇願に変わる。
けれども、手放せなかった。
ようやく、メイを抱きしめることが出来るというのに、みそ汁ごときに邪魔をされてたまるもんかと――本当にそう思っていた。
あ?
何故、そんな反応を返されるのか分からずに、半瞬、止まった。
しかし、分かった。
「…!」
カイトは――全裸だったのだ。
慌てふためいて、服を着る。
しかし、全部着ているほど余裕はなかった。
ガルガル言いながら、とにかくジーンズまでをはいた。
もどかしくてしょうがないのだ。
そして。
「きゃっ!」
メイは悲鳴を上げた。
台所に立つ彼女を、背中から抱きしめたからである。
こらえきれるハズがなかった。
こうしていないと本当に現実か、まだ分からない気がしたのだ。
けれども、現実だと分かってくると、もっとぎゅっとしたくなる。
この抱いた感触と温度と匂いを、とにかく、何でもいいから離したくなくなったのだ。
「あのっ…あっ…危ないです! お鍋熱いですし…」
しかし、彼の腕にまったく慣れない裏返りかけた声で、メイは抵抗した。
身体で抵抗しないのは、危ないからだけだろうか。
ムッッ。
カイトは、拒まれたようでイラッとした。
だから、もっとぎゅうっと抱きしめる。
「ああっ! おみそ汁、煮立っちゃいます…」
声が懇願に変わる。
けれども、手放せなかった。
ようやく、メイを抱きしめることが出来るというのに、みそ汁ごときに邪魔をされてたまるもんかと――本当にそう思っていた。