冬うらら~猫と起爆スイッチ~
●
「きゃっ!」
メイは、びっくりして身体ごと向こうを向いた。
まさか、彼が全裸で起き出してくるとは思ってもみなかったのである。
向こうも、そんな自分にやっと気づいてくれたのか、服を着ているような音がしている。
ベルトがガチャガチャと音を立て、彼女を恥ずかしがらせた。
しかし、ホッとする。
カイトの行動にこそ驚いたが、表情自体には後悔しているようなものは見えなかったからだ。
しかし、ホッとするでは済まなかった。
あっと思った時には、背中から抱きすくめられていたからだ。
身動き一つ出来ないくらい、強い素肌の腕だった。
それに、ぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
驚き、慌てた。
こんな反応が来るとは、想像だにしていなかったのだ。
まさか、冷静になるはずの、朝日の中で抱きしめられるなんて。
「あのっ…あっ…危ないです! お鍋熱いですし…」
パニクったまま、メイは声をあげた。
目前では、みそ汁の鍋がガスにかけられているのだ。
けれども、この時はそんなことよりも――やはり、恥ずかしさと驚きが勝っていた。
いやなのではない。
ただ、こんな風に誰かに抱かれるのには、全然慣れていないのだ。
しかし、彼女の言葉は余計に腕に力を込めさせるだけだった。
みそ汁が煮立っても、彼は離してくれなかった。
「きゃっ!」
メイは、びっくりして身体ごと向こうを向いた。
まさか、彼が全裸で起き出してくるとは思ってもみなかったのである。
向こうも、そんな自分にやっと気づいてくれたのか、服を着ているような音がしている。
ベルトがガチャガチャと音を立て、彼女を恥ずかしがらせた。
しかし、ホッとする。
カイトの行動にこそ驚いたが、表情自体には後悔しているようなものは見えなかったからだ。
しかし、ホッとするでは済まなかった。
あっと思った時には、背中から抱きすくめられていたからだ。
身動き一つ出来ないくらい、強い素肌の腕だった。
それに、ぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
驚き、慌てた。
こんな反応が来るとは、想像だにしていなかったのだ。
まさか、冷静になるはずの、朝日の中で抱きしめられるなんて。
「あのっ…あっ…危ないです! お鍋熱いですし…」
パニクったまま、メイは声をあげた。
目前では、みそ汁の鍋がガスにかけられているのだ。
けれども、この時はそんなことよりも――やはり、恥ずかしさと驚きが勝っていた。
いやなのではない。
ただ、こんな風に誰かに抱かれるのには、全然慣れていないのだ。
しかし、彼女の言葉は余計に腕に力を込めさせるだけだった。
みそ汁が煮立っても、彼は離してくれなかった。