貴方の想い運びます

「守君?いつまで玄関にいるつもり....あぁ、懍さん来たのか」

「お前なぁ...何だよ。もう来たのかよって思いっきり顔に出てるぞ」

「さーせん」

守に続き中から顔を出したのは赤縁の楕円系の眼鏡をかけている、背が高くて可愛い顔をした黒に近い茶色のストレートの
髪の女性だった。髪の長さは肩より少し下までといったところだろうか。

「......反省するどころか謝る気すらなしかよ」

「ふっ」

「誇らしげにしてんなよアホ」

「......えっと...」

「あぁ、気にしなくていいよ。あの人たちいつも大体こんなだから。ふみちゃんも早く慣れてね」

「ふっふみちゃん!?」

「あっそんなに嫌なら文佳ちゃんって呼ぶから」

「あっ嫌とかそんなんじゃなくて、びっくりしただけなので好きに呼んで下さって構いませんよ」

「本当?それじゃあお言葉に甘えて、ふみちゃんって呼ぶね?俺のことはまもるって呼んで!!」

「はい。守さん」

「あ~さんはいいよ。あと、俺と話す時は敬語は禁止だからね!!」

「でも...」

「普通に友達みたいに話してほしいな?俺はふみちゃんと仲良くなりたいって思ってる。敬語じゃない方が距離も近くなれると思うんだ!!」

「...分かりました。私、今は難しくてもちょっとずつ敬語直していくようにします!!私も守...君と仲良くなりたいです。これからよろしくお願いします!!」

「こちらこそよろしく」

2人が照れながら笑っていた時だった。

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