貴方の想い運びます


「すみません。」

「いや、大丈夫だ。それより、君こそ何か困っているみたいだが、大丈夫なのか?」

「(!?どうして分かったんだろう。)あの、えっと...」

「あぁ、いきなり悪かったな。人の感情には鋭いもんだから。」

「い、いえ。」

「もしよければうちの店に行かないか?話を聞いてやる。」

「えっ!?」

「まぁ、言いたくないならいいが、人に聞いてもらえばいくらか落ち着けるだろう。うまくいけば解決できることだってあるしな。」

「はぁ。」

「で、どうする?一緒に来るか?」

「じゃあ、お邪魔させて頂きます。」

「そうか。」

そう言って彼は柔らかく笑った。


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