不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生
「スイマセン。メールを送ったのは俺です。名前がなかったから誰がくれたのかと思いまして」


「そうか、それなら仕方ないか……って仕方ない訳がない!」

先生はそう言った後マジな顔になって、全員を見回した。


「なあみんなどうした? クラスメートが此処から突き落とされて殺されたんだよ。何で正直に話してくれないんだ」


先生はその答えを暫く待っていた。
でも誰も名乗り出てはくれなかった。


「良し、それならリダイアルだ」

先生は溜め息を吐きながら携帯をいじっていた。




ガラーン。ガラーン。
掛かって来たのは俺の携帯だった。


――えっ!?
それはみずほの携帯からのみの着信音だった。


「先生その携帯みずほのです!」
俺は思わず叫んでいた。
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