監禁生活。





は?

く、…く…りゅ……、さま?



誰だろ?

と、ポカーンって顔して、その姿を見ているあたしをよそに

何で!?どうして!?
って思っていた女の子たちが、次々と奇声を上げる。



「きゃー!くりゅーさまよー!!」

「かっこいいー!!」



って、うん。
そりゃ、確かにビジュアルはカッコイイけれど。

さながらアイドルのコンサートのような、その光景に。

やっぱり、あたし1人だけが、ドン引き。





だって、手。
手錠で繋がれてるんだよ?

いくら目の前にイケメンが現れたからって、

騒げる気分になんて、なれるわけないのに。



って、みんなを、もう一度見てみるけど。

全然おかまいなし。



ジャラジャラ言ってる両手を、一生懸命イケメンに振っていた。





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