監禁生活。
じょーだんじゃない…
いくらお金が欲しいからって、
死んだ両親が悲しむような身売りなんて、する気ゼロなんだから。
「そ、そんなの!!勝手に困り………
バキっ!!!!!!
――――えぇっっっ!!!???
あたしの精一杯の訴えを、吹っ飛ばすように。
文字通り、あたしの目の前には、人が殴られるような音と一緒に吹っ飛んできて、
あたしの声を途中で掻き消す。
慌てて吹っ飛んで来た人に声を掛ける、あたし。
「社長!!」
そう。吹っ飛んできた人は、むかつく社長で、吹っ飛ばしたのは、もちろん。
「ふざけんじゃねぇっ!!!!」
って、倒れた社長を更に怒鳴り付ける、くりゅーって人。
超セレブな外見とは裏腹、初めて聞いた彼の声は、すごく荒っぽくて。
「何考えてんだ、てめぇ!!!!」
とても、庶民っぽい…?
「わ、わたしは…ただ、この度の我社との契約の御礼をと思いまして…」
倒れ込んだ社長は慌てて弁解をするけれど、
くりゅーって人は許す気がないのか
もう一度殴りそうな勢いで、拳をパキパキ鳴らしている。
*