イケメン悪魔に恋をした


ただ…
1つ、どうしても許せない事があった。

―――――晃だよ。

晃も幼馴染だから、小春のそばにいられる。

…俺だけが毎日小春といられるわけじゃない。


晃は俺と正反対。
しゃべり方だって、俺とは違って優しく話すんだ。

小春は安心したように晃と話す。
…そーゆうの見てるのは、ホントにつらかった。

『晴人ー!』
だから、この声で俺の名前を呼んでくれると、嬉しくて嬉しくてたまんなかった。


「小春」
俺も、この名前を呼ぶのが大好きだった。


俺は大きくなるにつれて、思った。
…幼馴染はいい物なんかじゃない、と。

人より小春の近くにいた分、他の奴らがやることが俺には出来ない。
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