イケメン悪魔に恋をした
これから起ころうとしている事態まで…
知ることなど出来ない私は…。
今日も翔と肩をならべ、帰り道を歩く。
相変わらずな雰囲気に、私はそろそろ耐えられなくなりそうだ。
その時に…
「小春…」
大好きな声、でも…酷く寂しげな、悲しい翔の声。
『なに?』
恐る恐る聞く私の事を知らないのか、知っていてか。
「明日から一緒に帰れない」
冷たく言い放った。
『な、なんで!?』
「ごめん…」
『どうして?理由は?』
「………ごめんな?」
そんなに寂しそうな瞳を…
私に向けないで?
だから私は決心したんだよ?
『我が儘言ってごめん。…分かった』
なんて、思ってもいないことを翔に言うの。