それでも朝はやって来る
早く触ってほしい…


これ以上焦らさないでほしいーー



悠里はソファーに腰掛け、朝子を自分の上に座らせた。


悠里の上はひどく居心地が悪かった。

膨らんだ朝子の先端が、ちょうど悠里の目の高さになってしまっていたのだ。

恥ずかしさで、更に先端は固くなり布越しに触れてほしいと主張を繰り返していた。


目の前にあるのにも関わらず悠里は一向にその先端には触れなかった。


そのかわりに膝立ちしている両腿を撫でたり、真っ直ぐにのびている背骨のラインを指でなぞっていた。

歯痒い刺激に朝子の体は小刻みに反応し、悠里の指の動きに合わせて、ビクッと体を震わせた。

満足のいく反応に、ほほ笑みながら朝子の顔を眺めていた。




「どうしてほしい?」




倒れ込みそうな朝子の腰を両手でしっかりと支えて、元の黒色に戻った悠里の瞳が朝子の瞳を捉えていた。


そんなの…分かりきってるじゃないか……

この状況でそれを聞くなんて、なんて意地悪なんだろう…


涙目になりながら、悠里に訴えた。


「…………お願…いっ………触っ…て」


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