それでも朝はやって来る
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もう、何店舗回ったかわからない。
どこにいっても、悠里には朝子の姿が確認できなかった。
「満月は明日だってーのに!
こんなことなら、首に縄でもつけて置くんだった!!」
夜空は少し肌寒かったが、走り回っている悠里には暑いくらいだった。
顔から滴り落ちる汗を、何度もシャツの袖で拭った。
まだまだ駅前にはカラオケの店舗がたくさんある。
ポケットから携帯を取り出して、真楯に電話を掛けた。
『はい、真楯です』
電話口には、やけに冷静な真楯の声が聞こえた。
「ッたく!どこのカラオケだよ。どこにもいねぇぞ!!」
『バッカス駅前店』
「なっ!?お前、知ってんなら早く言えよなぁ…」
『いや、僕も今さっきわかったんです。やみくもに探すより…』
「切るぞ」
『悠里様!?』
ごちゃごちゃ言われる前に、悠里は電話を切った。
店名さえ聞ければ、もう用がない。
足早にそこへ向かった。
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もう、何店舗回ったかわからない。
どこにいっても、悠里には朝子の姿が確認できなかった。
「満月は明日だってーのに!
こんなことなら、首に縄でもつけて置くんだった!!」
夜空は少し肌寒かったが、走り回っている悠里には暑いくらいだった。
顔から滴り落ちる汗を、何度もシャツの袖で拭った。
まだまだ駅前にはカラオケの店舗がたくさんある。
ポケットから携帯を取り出して、真楯に電話を掛けた。
『はい、真楯です』
電話口には、やけに冷静な真楯の声が聞こえた。
「ッたく!どこのカラオケだよ。どこにもいねぇぞ!!」
『バッカス駅前店』
「なっ!?お前、知ってんなら早く言えよなぁ…」
『いや、僕も今さっきわかったんです。やみくもに探すより…』
「切るぞ」
『悠里様!?』
ごちゃごちゃ言われる前に、悠里は電話を切った。
店名さえ聞ければ、もう用がない。
足早にそこへ向かった。
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