それでも朝はやって来る
「悠里様、ふざけるのもいい加減にしてください」


床に倒れると思った体は、真楯が受け止めていてくれた。


両脇から支えられていたため、少し胸元が緩くなり上から支えてくれてる真楯に見えそうで気が気じゃなかった…



真っ赤になる朝子に間髪入れずに悠里が突っ込んだ。


「お前の乳なんか見たって、真楯はなんとも思わねぇよ」


「バカ!」とミュールをつかんで、悠里に思いっきり投げた。


それはごつっと悠里に当たって、床に転がった。



何故か悠里と真楯は睨み合って、二人とも一歩も動かない。





小さなため息をついて、真楯が言った。


「朝子様、肌の露出は極力押さえてください。悠里様の父上はわりと古風な方なので…」


「これを着ろ」


無造作に渡されたワンピースは淡いクリーム色で、所々にビーズがあしらってあり、とても上品なものだった。


「後、コレ」


小さく丸まったパンツとブラを渡された。


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