それでも朝はやって来る
朝子は西園寺を上から見下ろしながら、こういってやった。


「高慢ちきなあんたが地べたに這いつくばってる姿を見れるなんて最高!!」

「こ…この女、何すんのよ!…」

「朱美様、い…いきましょ!!」



こけし頭とショートカットが西園寺をなだめて、その場から去っていった。






どれくらいその場にいたかわからない…

ふと気づくと、膝と頬から血が流れてた。
頬の傷は、五センチぐらいの引っ掻き傷で結構ヒリヒリした。


「いったぁ…保健室行かなきゃ…」


右膝からも転んだとき擦ったのか、少し血がでてた。
ヒョコと片足を引きずる。


「捻ったかなぁ…」



急がないと授業始まっちゃうなぁ…


「…お前、意外に強いじゃん」


後ろからそっと肩を支えられた。


「ゲッ」


そこにいたのは、悠里だった。


「保健室行くんだろ」

「何で学校にいんの!?」



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