それでも朝はやって来る
「ごめっ…」

「わりぃ、しみたかな?」


頬に手をかけられて右を向かされた。

多分傷跡を見られてると思われるが、どうも落ち着かない。



「少しの間傷が残っちゃうな」


フッと悠里に笑われた。



なっ

なっ

何っ!?

なんでこんなに優しいの…?



うつ向いてた顔を上げて、悠里を見た。

力強く揺るぎない黒い瞳…
吸い込まれそうだ。





「よく頑張ったな」


また頭をクシャクシャとされた。


「ただの我儘女かと思ったけど、お前もお前なりに頑張ってるんだな」


何だか変な気分だ。



.
< 23 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop