それでも朝はやって来る
悠里が触れている部分は、とても暖かくて気持ちいい。


あれ…


胸板に顔を埋めていたが、悠里の匂いをかいでみる。


「バッ…、お前!あんま嗅ぐなよ、汗くさいだろ!!」


急に匂いを嗅がれてビックリしたのか、悠里は朝子を自分から遠ざけた。


「さっき試合して汗結構かいたし、その…悪かったな…」


「違うの…なんか…すごいいい匂いがして」


引き剥がされたにも関わらず、香りにつられて悠里に擦り寄ってく朝子。

体操着の端をつかんで近づいて、無防備にも悠里の匂いをかごうと自分から胸の中に飛び込んでしまった。



気づいたときにはすでに遅く、体育倉庫の中に連れ込まれてしまった。


あっという間に、キスをしながら優しくマットの上に寝かされた。


ここは先日、悠里に雨の中連れてこられて…


思い出したら、何だか恥ずかしくなってきた。

なんて考えてる場合じゃない!!
スイッチが入った悠里は止まる様子がない。


「ちょちょちょ…ちょっと待って!」


急いで制止するが、朝子を陥落させようとする手は止まらない。

耳朶を甘噛みされて貪られる。

悠里の甘い吐息と共に、右手は内股を上ってきた。


「待てない。今のはお前が悪い」


左手は顔の輪郭にそっと指を這わせた。


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