それでも朝はやって来る
9 キス×キズ
行きたくない時に限って、怪我しちゃうんだよね…
しかも、西園寺にやられたわけでもなく、体育の授業で自爆って…
あー、ダサっ…
保健室の目の前まで来たが、朝子はとても憂鬱だった。
治るかと思って、擦り傷を洗ったあと舐めてみたが、やっぱり血の味が膝小僧からしただけで何も良くならなかったのだ。
あっ、不在札だ。
しかも、また開いてるし…
ため息をつきながら、保健室のドアを開けた。
手際よく消毒液で綺麗にして、絆創膏はって…
「あら?可愛いお客さんじゃない?」
入り口にははちきれんばかりの胸がブラウスから窮屈そうに覗いている藤咲 かえでの姿があった。
「不在中の札、見えなかったかしら?」
「いや、開けっぱなしだったんで」
藤咲を無視して、さっさと片付けて出ていこうと作業を続けようとした。
「佐伯さん、いくら開いてたからって盗み見は良くないんじゃない?」
バッと顔を見上げると、くっきりと口紅が塗られた口で藤咲が微笑んでいた。
「やっぱり、見てたのね」
藤咲は朝子の前の自分のイスに腰かけると、足を組みこう言った。
「勿体ぶらずに、早く処女を捧げなさいよ。貴方だって早く普通の生活を送りたいでしょ」
.
しかも、西園寺にやられたわけでもなく、体育の授業で自爆って…
あー、ダサっ…
保健室の目の前まで来たが、朝子はとても憂鬱だった。
治るかと思って、擦り傷を洗ったあと舐めてみたが、やっぱり血の味が膝小僧からしただけで何も良くならなかったのだ。
あっ、不在札だ。
しかも、また開いてるし…
ため息をつきながら、保健室のドアを開けた。
手際よく消毒液で綺麗にして、絆創膏はって…
「あら?可愛いお客さんじゃない?」
入り口にははちきれんばかりの胸がブラウスから窮屈そうに覗いている藤咲 かえでの姿があった。
「不在中の札、見えなかったかしら?」
「いや、開けっぱなしだったんで」
藤咲を無視して、さっさと片付けて出ていこうと作業を続けようとした。
「佐伯さん、いくら開いてたからって盗み見は良くないんじゃない?」
バッと顔を見上げると、くっきりと口紅が塗られた口で藤咲が微笑んでいた。
「やっぱり、見てたのね」
藤咲は朝子の前の自分のイスに腰かけると、足を組みこう言った。
「勿体ぶらずに、早く処女を捧げなさいよ。貴方だって早く普通の生活を送りたいでしょ」
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