Sweet love from cake
「娘よ、何故この店を閉めることに反対しない」
持参した袋から色々なものを取り出しながら彼が尋ねる。
「私だって、このお店を閉めたくはありません。でも……私はお菓子を作ることが出来ても経営ができない。それに、学校もあります。一日中お店にいることもできない……。叔父さんとの約束なんです。学校は、必ず卒業しなさいって。本格的な勉強はそれからだって……」
「先生が言うのならば、学校は卒業せねばなるまい。しかし、その心配も最早不要だ。この店は我輩が運営しよう」
「正直、私はあなたが叔父さんの弟子だって信じていません。このお店は今日で終わりです」
「これを見てもか?」
そう言うと、彼は一枚の紙切れを取り出した。
そこに書いてあったのは……。
権利書
私、高槻龍二郎に万が一のことがあった場合、全てを弟子である茅ケ崎千秋に任せる。
××年 ○月△日
これ、確かに叔父さんの字だ。しかもご丁寧に双方の印鑑まで押してある。
この人……本当に叔父さんの弟子なんだ。
持参した袋から色々なものを取り出しながら彼が尋ねる。
「私だって、このお店を閉めたくはありません。でも……私はお菓子を作ることが出来ても経営ができない。それに、学校もあります。一日中お店にいることもできない……。叔父さんとの約束なんです。学校は、必ず卒業しなさいって。本格的な勉強はそれからだって……」
「先生が言うのならば、学校は卒業せねばなるまい。しかし、その心配も最早不要だ。この店は我輩が運営しよう」
「正直、私はあなたが叔父さんの弟子だって信じていません。このお店は今日で終わりです」
「これを見てもか?」
そう言うと、彼は一枚の紙切れを取り出した。
そこに書いてあったのは……。
権利書
私、高槻龍二郎に万が一のことがあった場合、全てを弟子である茅ケ崎千秋に任せる。
××年 ○月△日
これ、確かに叔父さんの字だ。しかもご丁寧に双方の印鑑まで押してある。
この人……本当に叔父さんの弟子なんだ。