Sweet love from cake
「で、どんな人なの?その運命の人とやらは」
「例えるなら、白馬の王子様かなぁ。背が高くてね、鼻も高くてね。顔全体が整っているの! それに嫌味じゃない細さでさぁ」
「そんな人、本当にいるの?」
「いるんだよぉ! 一昨日見たもん。はぁ……また会いたいなぁ」
「……ちょっと待った。もしかして、見たってだけ?」
「そうだよ? でも出会ったには違いないでしょ?」
目で楓に助けを求める。楓は既に話なんか聞いていなくて、携帯を弄り始めていた。
そうか。見ただけでも出会いに入るのか。
花梨は結構マイペースなところがあり、思い込んだらこう!っていうのが強い。今回なんかがその典型だと思う。いや、いい子には違いないんだけど。
「花梨はね、きっとまた彼に会えると思うの。だって運命感じちゃったもん」
「そう……だね。そうなるといいね。あはは……」
ごめん。今は乾いた笑しか出来ない私を許して。
「そう言えばさ」
パタン、と携帯を閉じて楓が口を開く。
「ゆきのが休みの間に私たち以外にも心配してたのがいたんだよ」
「そうなの?」
「そうそう! 結城君がさ、二日目くらいからずっとゆっきーのこと聞いてたんだよ」
「でも今日全然話しかけてこなかったよ? 日直が一緒だったからとかじゃないの?」
「んもぅ! ゆっきーは鈍いなぁ。好きだから気になるんでしょ」
花梨と楓がニヤニヤしている。……いやいや、ありえないでしょ。花梨と楓みたいに可愛かったり綺麗だったりすれば恋の相手もいるだろうけど、私じゃ……ねぇ?
「例えるなら、白馬の王子様かなぁ。背が高くてね、鼻も高くてね。顔全体が整っているの! それに嫌味じゃない細さでさぁ」
「そんな人、本当にいるの?」
「いるんだよぉ! 一昨日見たもん。はぁ……また会いたいなぁ」
「……ちょっと待った。もしかして、見たってだけ?」
「そうだよ? でも出会ったには違いないでしょ?」
目で楓に助けを求める。楓は既に話なんか聞いていなくて、携帯を弄り始めていた。
そうか。見ただけでも出会いに入るのか。
花梨は結構マイペースなところがあり、思い込んだらこう!っていうのが強い。今回なんかがその典型だと思う。いや、いい子には違いないんだけど。
「花梨はね、きっとまた彼に会えると思うの。だって運命感じちゃったもん」
「そう……だね。そうなるといいね。あはは……」
ごめん。今は乾いた笑しか出来ない私を許して。
「そう言えばさ」
パタン、と携帯を閉じて楓が口を開く。
「ゆきのが休みの間に私たち以外にも心配してたのがいたんだよ」
「そうなの?」
「そうそう! 結城君がさ、二日目くらいからずっとゆっきーのこと聞いてたんだよ」
「でも今日全然話しかけてこなかったよ? 日直が一緒だったからとかじゃないの?」
「んもぅ! ゆっきーは鈍いなぁ。好きだから気になるんでしょ」
花梨と楓がニヤニヤしている。……いやいや、ありえないでしょ。花梨と楓みたいに可愛かったり綺麗だったりすれば恋の相手もいるだろうけど、私じゃ……ねぇ?