Sweet love from cake
叔父さんはパティシエとして結構有名な人で、いくつかの賞も受賞している。
そんな人が親戚であり、同時に師匠でもあるなんて、私はつくづく恵まれているんだと感じる。

お客さんの層も偏りがなく、小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで色んな世代の方が買いに来てくれる。
お客さんの中には私のことを覚えてくれた人もいて、私の考えたスイーツを選んで買ってくれたりもするんだ。

自分の考えたスイーツが売れて、それがおいしかったと言わると、言葉に表せないくらい幸せなんだ!

あぁ、そう言えば熱くなりすぎて自己紹介がまだだったね。

私は、春日ゆきの。現在は高校二年生。
お菓子作りは趣味だし特技とも言えるけど、それ以外は特にないかな……悲しいけど。
成績も運動神経も普通だしね。顔は……あんまり聞かないで。

叔父さんからレシピを考えてみないか、と言われたのが二年生になったばかりの春のある日。三か月前の話。
まだ店頭に私の考えたスイーツは二品しか並んでいないけど、なかなかの売れ行きだと叔父さんが褒めてくれた。
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