Sweet love from cake
元々可愛いものは好きなので、茅ケ崎さんのこの提案には大賛成だった。叔父さんはシンプルイズベストが口癖で、あんまりインテリアにはこだわりがなかったからね。

「そうですね。私はその意見、賛成です」
「そうか! では、どこかいいものが置いてある店はないだろうか。我輩はまだ地理に疎いので、ゆきの殿のお勧めを教えていただきたい」

可愛いものがおいてあるお店、ねぇ……。
うーん……私はいつも、花梨や楓に連れて行ってもらっているだけなのであんまりたくさんのお店は知らない。

――あ、そうだ!
確か花梨がバイトしている雑貨屋に、可愛いものがたくさん置いてあるって言っていたっけ。
以前に一度だけ楓と行った時に、目移りするような可愛いものがたくさん置いてあったのを思い出した。

「駅前の雑貨屋がオススメですよ。夜も遅くまで開いていますから、お店が終わった後でも間に合うと思いますし」

私がそう言うと、茅ケ崎さんは目を輝かせて話に食い付く。

「何時まで開いているのだ? その店は」
「えっと、確か十時……」
「今から行って来よう! 地図を書いてくだされ!」

今は八時だから確かにまだ間に合うけど……思い立ったらすぐ行動ってタイプなのかな?この人。

私は地図を書いて渡した。茅ケ崎さんは嬉しそうに地図を持って出て行った。

――仕込み、まだ残っているのにどうするつもりなのよ!
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