Sweet love from cake
お店の名前は、『Sept couleurs de bijoux』。
フランス語で、七色の宝石って意味みたい。
私はこの名前がすごく好き。だって、お菓子の上に乗っているフルーツって宝石みたいにキラキラしているんだもん。
全てが順風満帆で、このままこんな日がずっと続けばいいなと思っていた。
だけど――……。
毎日降る雨に、誰もが憂鬱になる梅雨のある日。
その日は土曜日だけど、私はたまたま休みで家にいた。
部屋でゴロゴロしていると、お父さんが血相を変えて私の部屋にやって来た。
「やだ! ちょっと、ノックくらいしてよ!」
そう悪態をつく私の目に映ったお父さんの顔色は悪くて……。
「ゆきの、すぐ出かける準備をしなさい」
「どうしたの? 一体……」
「龍二郎が……叔父さんが、倒れたんだ」
そのお父さんの言葉に、私は頭を強く殴られたような痛みに襲われた。
フランス語で、七色の宝石って意味みたい。
私はこの名前がすごく好き。だって、お菓子の上に乗っているフルーツって宝石みたいにキラキラしているんだもん。
全てが順風満帆で、このままこんな日がずっと続けばいいなと思っていた。
だけど――……。
毎日降る雨に、誰もが憂鬱になる梅雨のある日。
その日は土曜日だけど、私はたまたま休みで家にいた。
部屋でゴロゴロしていると、お父さんが血相を変えて私の部屋にやって来た。
「やだ! ちょっと、ノックくらいしてよ!」
そう悪態をつく私の目に映ったお父さんの顔色は悪くて……。
「ゆきの、すぐ出かける準備をしなさい」
「どうしたの? 一体……」
「龍二郎が……叔父さんが、倒れたんだ」
そのお父さんの言葉に、私は頭を強く殴られたような痛みに襲われた。