穢れ亡きカケラ



こんの野郎ォ……!!


「……っ」


地味にショックだ。


「ほらほら、賢吾」


ぐい、


「そう怒んなって」


何時もの様に、こんな状況でも抱き付いて来るなんて。


「とんだ阿呆だ、馬鹿。」


「あれ、賢吾が抵抗しないなんて」


ぎゅーっ


「そんなに俺、小さいのか……まさか春歌よりも……」


ブツブツと呟き続ける。


未だに抱き付いているリクを、離そうとか、殴ろうとか、そんな気が全く起きない。


「……そ、それで?」


俺の代わりに続きを促す春歌。



< 24 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop